iPadは、買いか?

Posted on 2010/01/29  Category : Mac

 

昨日、Appleの新製品『iPad』が発表された。
Apple – iPad (US) http://www.apple.com/ipad/

 

iPadは、買いか?
まだ実物は見てないが、あえて今のうちから書いておく。
答えは、Noだ。

私は、Mac(Apple)が大好きだ。
どれくらい好きかというと、
↓こんなブログも開設するくらい大好きだ。
MacOSXの歩き方 http://mac-os-x-tips.seesaa.net/
※エントリーが少ない点には触れないでいただきたい。

私が初めて買ったMacは、2000年に発売されたPowerBook G3(Firewire)。
メモリ増設やAdobe Photoshop/Illustrator 、Macromedia Dreamweaver等のソフトを合わせると購入代金は60万を超え、それまでの人生では最も高額の買い物となった。
秋葉原のソフマップで買い物を終えて店を出た時には完全に”ハイ”な状態。金銭感覚も思考回路も完全に麻痺しており、満員電車でPowerBookが揉み苦茶にされては叶わんと真剣に心配した結果、迷わず+1万払ってタクシーで帰ったことを昨日のことのように覚えている。
ちなみに、購入代金のおよそ60万は全額借金で、その後3年に渡って払うことになる。

その時からの付き合いだから、今年でもう10年目。
さらに、Appleと私は共に1976年生まれという共通点もあったりして、まさに、出会うべくして出会った生涯を通じてのパートナーであると勝手に確信している。

そんな私であるから、
G4 Cubeが出た時も、
iPodが出た時も、
MacOSXが出た時も、
MacBook Airが出た時も、
MacBook Proが出た時も、
新しいiMacが出た時も、
そして、iPhoneが出た時も、
「絶対買ってやる!」と、
いつも発売前から鼻息を荒くしていたものである。

そんな私だが、
昨日発表された『iPad』に関しては、なぜか自分でも驚くほどクール。
借金お代わりしてでも買ってやるぜ!
といういつもの勢いがまったくない。
せいぜい、「誰かくれるんなら、喜んで貰うよ」というレベルである。(もちろん、誰もくれるわけがない。)

iPadには、
驚きがない。
ワクワクしない。

理由はなんとなくわかっている。

iPhone OS
iPhoneのインターフェイスは先進的かつ機能的で、かつMacらしい遊び心ある演出もあって本当に素晴らしいのだけど、もう見慣れてるよ。
大きさが中途半端。
iPhone OSのインターフェイスの素晴らしさは、iPhoneサイズだからこそ。そのままデバイスを大きくしてしまうと、この記事と同じくらい冗長なものに感じられる。

今までにないスタイル
Steve Jobsはプレゼンテーションの中でこう言った。
「iPhone(Mobile) | iPad | MacBook(Laptop)」iPadは、モバイルとラップトップの間を埋める全く新しいデバイスだ。と。
確かに新しい。
Amazon Kindleと比べると、グラフィックス性能や優れたインターフェイス、拡張性など、iPadのほうが遥かに魅力的だし、NetBookと比べると、エンターテインメント性やデザイン性、基本性能はiPadに軍配が上がるだろう。

だが、良く考えてみよう。
本を読むのに、Amazon Kindle使う?
それより100-200ドルも高いiPadなんて要る?

iPadはNetBookよりかっこ良いし、性能も上。
でも、本当にNetBook(ノートPC)代わりに使える?

デモンストレーションの時、Steve Jobsはソファに深く座って足を組んで使っていた。小さいノートやスケッチブックを持つようにiPadを片手で包み込むように支えれば、空いた右手で操作できるし、膝の上に載せれば両手でキーボードも打てる。

じゃあ、電車の中だとどうだろう。座ってると膝の角度は水平だから画面は見づらいだろうし、何より、前に立ってる人から画面が丸見えだ。
じゃあ、喫茶店ならどうだろう。テーブルにiPadを置いて両手でキーボードを打つとき、画面は水平だ。猫背にならないと、画面は見づらいだろう。
メール処理等、外出先でちょっとした仕事に使うには、iPhoneよりもむしろ使いづらいんじゃないだろうか。

否!iPadの魅力はエンターテインメント性だ!という見方もあるだろうが、想像して欲しい。
映画を観るにも、YouTubeを観るにも、音楽を聞くにも、ゲームをするにも、外であの大きさ。ちょっと、大きすぎるだろう。ノートPCなら、例えドラマの録画ファイルを見てたとしても傍から見れば「仕事してます」風に見えるのだが、iPadじゃ、どうみても仕事をサボって時間を潰してるダメリーマンにしか見えないだろう。普通の人は、そんなリスク(?)を冒すだろうか。

などと考えを巡らせると、iPadは、その寿命の大半を自宅の中で過ごすことになりかねないという気がしてならないのである。

Steve Jobsはプレゼンテーションの冒頭で、「Appleは、今や世界一のモバイルデバイス提供企業だ」と謳っていたが、今回のiPad、「mobile」と呼ぶには少々持ち出せる範囲が狭くはないだろうか。つまり、モバイルデバイスとしての魅力は限りなく”ゼロ”に近い製品だと感じている。

他社の製品にはないApple製品のスゴイところは、2つ。

  1. 触っているだけで楽しいと感じさせる製品(ソフト)
  2. 数値的な性能、効率の追求だけでは絶対に生まれない、優れたインターフェイスによるもの。例えるなら、会社の業績を上げるために、徹底的な効率化を重視するか、社員のモチベーションアップを重視するかの違い。Appleの製品はもちろん後者。

  3. 使っているところを誰かに見て欲しいと思わせる製品(ハード)
  4. 極限まで削ぎ落とされ、シンプルで洗練されたデザインによるもの。

今回発表されたiPadは、ソフトが2年も前に発表されたiPhone OSベースという事で(1)の魅力が半減。加えて、(2)ハードもiPhoneを大きくしただけのような印象で、iPhoneと比べると”スマートさ”が損なわれたような気さえする。(たぶん、ディスプレイの映像表示部分の面積に対して、周りの枠が太すぎるためだと思う)

そんなこんなで、私はたぶん買わないだろう。
もちろん、Appleストアで実物を見て気が変わる可能性は充分ある。

いつの時代も、真に新しい製品、時代を先取りしている優れた製品というものは、最初はすんなりとは受け入れられないものだ。
プリウスだって、最初は「電気で動く?ラジコンかよ」程度にしか見られてなかったと思うが、今や、街でプリウスを見ない日は無い。
Lexusだって、最初は「何だ、結局トヨタじゃん。俺は断然BMWのストレート6の方が良いね!」と思った人も多いだろうが、少し経つと、そのデザインの良さ、クオリティの高さを次第に認められ、ハイブリッドの好調もあり、徐々に販売台数も伸びている。

長々と書いてしまったが、最後にiPadの可能性について書いて終わりたい。

  • 大画面&基本性能の高さ&WiFiによって、医療や教育現場では大いに活躍できる可能性があると思う。
  • モバイルデバイスとしてではなく、家庭内のあらゆるデジタル家電を統合管理するコントローラーとしての機能(役割)を持たせられれば、用途は一気に拡がりそう。(それに先立って、まずは”デジタルホーム”を構築するためのプラットフォームが必要だが。)
  • キーボード付きのドック(iPad Keyboard Dock)はどうかと思うが、iPad Case(写真下段)は良い。iPadを買うとしたらiPad Caseも絶対買うだろう。

 


 

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One Response to “iPadは、買いか?”

  1. [...] iPad発売前、「iPadは、買いか?」という記事を書いた。 [...]

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